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コラム

専門的就業規則管理を考える

No.8 2010-12-14 あるく社会保険労務士法人 特定社会保険労務士 清水義昭

このところ、就業規則の手直しを超えた全面改定の依頼が増えてきています。その背景や就業規則管理の今後について考えてみたい。

1 就業規則の質的変更を求める頻繁な法改正

平成20年に施行された労働契約法は、個別の労使紛争に関する重要な「法理」が法制化されました。就業規則との関連で、とくに重要なのは「懲戒」(15条)と「解雇」(16条)です。そのどちらも「客観的に合理的な理由を欠」いた場合は、「懲戒権・解雇権の濫用」にあたり無効としています。

理由のうちとくに客観性の根拠になるのは就業規則です。したがって、就業規則に記載のない「解雇理由」や「懲戒理由」では、原則として「解雇」も「懲戒」もできないということになります。このことは、平成15年に「解雇権濫用法理」が労働基準法に盛込まれて以来明確になりました(「解雇権濫用」に関する条文は、労働契約法の施行とともに労働基準法からは削除された)。

労働基準法の改正や労働契約法の成立によって、「解雇理由」や「懲戒理由」の見直しをどれだけの企業が真剣に取り組んだのか、はなはだ疑問です。今からでも遅くありません。就業規則に、各企業で考え得る「理由」をきちんと列挙しておく必要があります。ただ、防衛的に何もかも挙げていけばよいというわけではありません。労働契約法は、さらに「合理的な理由」及び「社会通念上の相当性」もうたっています。法的に耐えうる「解雇規定」や「懲戒規定」の作成が求められます。各企業の実情と法律的な根拠が噛み合う専門性の高いものにしなければなりません。

労働基準法、改正が繰り返される育児・介護休業法や高年齢雇用安定法など、企業の人事担当者は息つく間もないほど法改正に追われています。いわゆる労働法関係とどまらず、個人情報保護法や公益通報者保護法、果ては道交法(飲酒運転の社会問題化など)と、目配りの範囲は限りなく広がってます。

2 ますます厳しくなる社会の目

CSR、コンプライアンスの確立の重要性が指摘されながらも、財務や市場・ユーザー対策などと比べ人事・労務問題は軽視されがちであったことは否めませ ん。労使問題を「内輪」のこととする風土のせいでしょうか。時間外不払いや解雇権濫用問題を抱えた場合、果たしてそれを「内輪」のことと済ませられるの か、考えるべき時代に入っています。さらに、労使関係は企業活動を規制します。企業活動は、従業員が社会との接点を持って初めて成り立つのですから、企業 に対する社会の目がますます厳しくなるのは当然と言えます。上場基準の重要な要件として、労使関係でのコンプライアンスの確立が挙げられています。それら の中心に位置するのが就業規則であることは論を待ちません。

3 専門性の高い就業規則管理

就業規則が企業活動のためのルールを定めたものであり、そこには企業の理念や色彩が色濃く出たものでなければならないのは当然です。しかし、法と社会から無縁のものでない以上、常に高い専門知識のもとで継続的・系統的に管理する必要があります。
専門的就業規則管理は、私たちの人事・労務コンサルティグ業務のひとつです。

おしらせ

2012-09-01

取扱業務一覧を掲載しました

コラム

No.9_2010-12-15

【園長(事業主)にも労災が適用された‼】

民間の保育園の園長さんに労災が適用されました

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【就業規則と労働契約】

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「仕事と生活のバランスの推進 連合兵庫・兵庫県経営者協会・兵庫県」で、中小企業子育て支援助成金受給への取り組み事例が紹介されました

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「ひょうご子ども未来プラン 兵庫県」に協力し、企業において仕事と子育ての両立支援を行った事例が紹介されました

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【I.P.O.のための労務監査】

経営者向けに開催されたセミナーの様子です